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【教育理念】
仰剱立志(ぎょうけんりっし)
町民の多くが心のよりどころとしている「剱岳」、剱岳を仰ぎ見て、志を立てる、このことを9年間の義務教育課程の柱とします。
【教育目標】 ふるさとに誇りをもち、未来を生きぬく人材の育成
これからの変化の激しい時代を生きるこどもたちには、「多様性を認め合い、協力し合って課題解決にあたろうとする態度」、「物事にねばり強く挑戦する力」、そして「新しい自己を創造する力」が求められています。
剱岳を仰ぐ自然豊かな環境の中で育まれた個性を生かし、それぞれが夢や希望をもって、しなやかに未来を切り拓いていく人材に育ってほしいという願いが伝わる教育目標としたいと考えています。
また現段階では、義務教育学校では次のことに重点をおいて豊かな心、健やかな身体、主体的に学び続ける力を培っていきたいと考えています。
※上記の重点項目を推進するために考えられる施設等
剱の窓(広い窓から剱岳を望める場所)、自然豊かな校庭(地域開放での交流スペースとしても活用)、教育相談室(カウンセリングルーム)、校内教育支援センター、デン(クールダウンなどに利用する、居心地の良い小空間)、多目的(ワーク)スペース、メディアルーム(発表の場、調べ学習の場として図書室に併設)、英語学習室、エレベーター、多目的トイレ、地域学校協働室、地域交流スペースなど
(2024.6.23)
「このような学校を創ってほしいなど」
日本国憲法
(教育を受ける権利と受けさせる義務)
第26条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。」
この憲法の規定にある教育を受ける権利をすべての国民に保障するために、現行の義務教育を多様化するよう求めます。
現行の集団教育では、なじむことのできない子どもたちがいます。一律に原因を指摘することはできませんが、不登校を生み出している多様な原因と共通する部分があるものと考えます。性の多様性や発達障害などが原因となって、集団の中でのコミュニケーションが難しかったり、それぞれの特性のために周囲の理解が得られず摩擦が生じたりするようです。こうしたことの結果不登校に至る人が発生してくるようです。一旦不登校に陥るとなかなかもとに戻ることが困難なようです。さらにひきこもり状態になっていく人々もいます。
文部科学省は「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(平成28年法律第105号)」において、不登校特例校や夜間中学などを設置することを進めています。
(地方公共団体の責務)
第5条 地方公共団体は、第三条の基本理念にのっとり、教育機会の確保等に関する施策について、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
(財政上の措置等)
第6条 国及び地方公共団体は、教育機会の確保等に関する施策を実施するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。
そしてNHKが行った報道番組によって、私たちは現実的な少人数教育の在り方を知ることができました。こうした事例に学び、当町においても義務教育の責任を達成することをすべきと考えます。
今、当町では義務教育学校の統合が課題とされていますが、集団教育になじめない傾向にある児童生徒を中心に、少人数教育を選択することができるように、学校の多様化を実現すべきと考えます。
現代は高度成長期のような集団化、画一化、統一化と言った価値観ではなく、少子化の傾向も踏まえれば、多様化、個性・特性の尊重、個性・特性を伸ばしていくことこそ問われていると考えます。
文科省調査では小中学校で8.8%の発達障害者、厚労省の調査では、ひきこもりの人々が15才~39才で50数万人、40~64才で60数万人でした。これからの子どもたちに教育を授ける義務を果たし、こういう人々を生み出さないために、今こそ社会の側が義務を果たすことが問われています。まず検討を始めましょう。
【教育委員会より】
この度はご意見をいただき、ありがとうございます。
不登校や発達障害のある子どもたちへの一人一人の状況に応じた支援はとても大切なものと考えています。義務教育学校建設に伴う施設整備の検討にあわせて、例えば校内支援センターの設置やクールダウンができるスペースの確保など、集団になじめない傾向にある子どもたちの教育機会の確保についてどのような対応が可能か考えていきたいと思います。