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上市町黒川地区の丘陵地を登ると穴の谷霊場があります。江戸時代、美濃国の白心(はくしん)法師がこの地で修行して以来、霊場として知られました。参道から約30m階段を下った谷間に石像の薬師如来堂があり、ここにまつられた薬師如来像の奥から湧き出る清水は、霊水として万病にきくと信じられ、全国から多くの人が訪れます。環境省選定「全国名水百選」の一つです。
穴の谷の霊水
駐車場(有料)
駐車場を管理する黒川穴ん谷管理組合
※ポリ容器の購入や一輪車をレンタルできます。
参道(駐車場から霊場まで徒歩5分)
参道から霊場への階段
薬師如来堂
※階段の隣には、ポリ容器運搬用リフト(有料)があります。
お堂奥の洞窟より湧き出る霊水
所在地 富山県中新川郡上市町黒川
穴の谷弘真会(霊場の管理運営)
Tel 076-472-4711
穴の谷駐車場等管理組合(駐車場の管理運営)
Tel 076-473-0754
開場時間
8時00分~17時00分
冬期(12月1日~2月28日)8時00分~16時00分
年中無休
アクセス
[車]
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由来
嘉永4年に、美濃国の白心法師がこの穴で3年3ヶ月修行し、諸国からその法を聞き参詣人も多くなったと伝えられる。
以来、この穴での修行僧は数多く、近年では明治30年、能登の霊外悟道禅師が3年修行して、真の解脱を得た。このころから『行者穴』ともいう。また、昭和32年には広島の岡本弘真という女行者が訪れ、6ヶ年修行して「この穴の水は入巧徳水だ、病に苦しむ人に飲ませて欲しいとのお告げがあった」と遺言して去った。
黒川集落から穴の谷までの参道には、三十三の観音像が並び、各行者をしのぶ碑などが多いことからも、古来からの霊場であることがわかる。穴の谷の砂岩と粘板岩でできた三つの洞窟からなり、第一の洞窟の正面に薬師如来の石仏をまつり、その奥から清水が年中つきることなく湧き出ている。
この霊水こそ、即ち『穴の谷の霊水』なのである。
霊水に群がる善男善女は、『薬師如来に病気平癒を一心に祈願して霊水を口に運ぶ』。
不治の病いが治った例は全国に限りなく、日々参詣者の耐えることがない『穴の谷霊場』の由来である。